今回はちょっと趣向を変えてコミックで。
作品の解説ではなく感想が主になります。
原作:藤井哲夫、作画:かわぐちかいじ。
2010年からモーニングで連載。
当時2巻まで出ていた単行本を
ツタヤでレンタルして読んだのですが
その時の印象は最悪でした。
2010年のBEATLESコピーバンドが
BEATLESがデビューする前年の1961年に
タイムスリップする話。
コピーバンドのバンド名はFAB4。
BEATLESが現役時代の愛称そのままですね。
John:レイ、Paul:マコト、George:ショウ、
Ringo:コンタ が各パートのメンバー。
マコトとショウの2人は同時に同じ場所へ
タイムスリップします。
(その後レイ、コンタも同時代で合流)
そこで紆余曲折はあるものの
2人は「抱きしめたい」をFAB4名義でリリース。
この時点で「ふざけんな」でした。
とりわけ マコトが目論んだ
自分たちがBEATLESの楽曲を発表する事で
それを聴いたBEATLESが刺激されて
自分が聴いたことのない新曲を
世に出してくれるかもしれない
という言い訳のウソ臭さがイヤで。
そんなわけで2巻まで読んで
連載時はそのまま放置していたのですが
スマホアプリのマガポケで無料連載を見つけ
タダならいいかーと読んでみる事に。
3巻以降もBEATLESが玩具にされているような
不快感は暫くありましたが
最終巻の10巻は上手くまとめたなーと。
ただ細かいところでは疑問点も色々あります。
当時はNEMSのレコード売場責任者でしかない
エプスタインが、あんな大舞台のコンベンションに
デビュー前のBEATLESをねじ込んで出演させる事が
果たして出来るものだろうか?とか。
エプスタインが運営にBEATLESの演奏を聴かせ
運営が魅了された、みたいな事は
Deccaのオーディション受けて
「今どきギターバンドは流行らない」と言われて
落ちるような当時の音楽シーン状況を考慮すると
ちょっと考えにくいです。
また、FAB4が絡んだ歴史上でも
BEATLESの公式発表曲は正史と同じく213曲。
でFAB4がリリースしたBEATLESの楽曲は12曲。
最後の記者会見でそれらがBEATLESの曲だと公表し
BEATLES当人たちに曲を返したと。
という事はBEATLESはその12曲も自分たちの曲として
正史のタイミングでリリースした?
でも少なくとも1度はFAB4で聴いた曲ですから
インスピレーション~作曲というプロセスで
問題が起きないわけないのではないでしょうか。
となるとあの12曲はクレジットをFAB4にして
カバー扱いでのリリースにする方がしっくりきますが
歴史上ではFAB4は忘れられた存在になっているわけで
そうなると天下のBEATLESの楽曲クレジットに
FAB4の名前が出るのもありえない。
そもそもあの時代に日本人のバンドが
イギリスでヒットしたという実績は
そうそう簡単に記憶から消えるとは思えないです。
せめて「抱きしめたい」1曲だけにしておいた方が
良かったのではないでしょうか。
他にも挙げだせばキリがないですが
先に書いたように最後のまとめ方は良かったです。
2010年、年老いたメンバーが
六本木のライブハウスに集まるところとか
年齢も自分に近いせいか(笑)グッときました。
すごい蛇足になりますがこの時のマコトが
前項でチラッと書いた「教えてGoo」で知り合った
Bさんに似ていて思わず笑っちゃいました。
実はこの項を書こうと思ったのも
それがキッカケだったりします^^
最後にGeorgeのこの曲を。
RingoもPVで出演してますが
左利きセイウチはPaulではないらしいですw