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5ヶ月ぶりになってしまいました。
我ながら気まぐれで困っちゃいます。
今回は昨年 自伝の和訳版が出版された
Greg Lakeを。

オリジナルCRIMSONのVo.だから
という理由だけではなく
多分自分にとって一番好きなヴォーカリスト。
70年代のCrimson~EL&P時代
日本では某RO周辺の植え付けた
「繊細でナイーブなミュージシャン」
というイメージが強かったですが
本当のところはそうでもなかった、というか
かなりやんちゃしていたらしいです。
(蛇足ですが「繊細」と「ナイーブ」は
意味合いが似て非なるもの)
Crimson時代は彼が楽屋に女の子を連れ込んで
いろいろやらかしてたせいで
ステージの開演が遅れた事も多々あったとか。
自伝ではクラブで拾った女の子をお持ち帰りして
翌日その子のヒモとトラブルになった
EL&P時のエピソードがサラッと載ってましたが
割とそういう事が普通だったんだろうなーと。
だからと言って「繊細」じゃないという理由には
ならないのかもしれませんが
「繊細な種馬」ってのもイメージ的にちょっと(笑)
あと、自伝からは温厚な印象を受けますが
実際は割とキレやすい人だったようで
どちらかと言うと攻撃的な性格っぽいです。
オリジナルCRIMSONのライブ音源を「Epitaph」として
90年代にリリースした時に
オリジナルメンバーが奇跡的に集合した際も
FrippとLakeの喧嘩(というかFrippの専横にLakeがキレた)
が原因でリユニオンも消えたわけで。
(ただこれは非があるのは明らかにFripp)

と散々な書き方をしてしまいましたが
そんな事で彼の残した音楽が色褪せるわけもなく。
まずは宮殿から。
Ian McDonaldが絶賛したEpitaphでの歌唱も
もちろん素晴らしいですが
そのMcDonaldがハーモニーをつけた
こちらの厭世的なVo.がたまらなく好きです。


そしてEL&P。
アルバムとしてはTrilogyが
アコースティックとエレクトリックの
絶妙なバランスの良さもあって推しなんですが
同じくらい1stも大好き。
中でもLakeと言えばやはりコレでしょう。

非常に個人的な思い出で恐縮なのですが
高校の時友人たちとの勉強会と称した宿泊時に
持って行ったテープをかけてこの曲が流れた時
その場の数人から自分がいきなり歌いだしたと
思われまして(笑)
当時の自分の歌声と似ていたらしいという
ウソのようなホントの話でした。

Crimson時代の映像はほとんど残っておらず
辛うじて確認できるのがこちら。

69年、宮殿リリース前に出演した
伝説のSTONES Hyde Park Concertの時のものです。
コンプリートな映像・・・残ってないのかなあ。
あったら国宝ものだと思うんだけど。
2024/07/18(木) 13:03 music PERMALINK COM(0)
TULIPの初代ベーシスト吉田彰さんが
2/16に75歳で亡くなりました。
20240222-230731.jpg
ドラムの上田さんがXで公表したのですが
今のところネットで検索した限りでは
それ以外に関係者からの発表は見当たらず。
'80年にTULIPを脱退してからは
2011年まで乃木坂でコーヒー店を経営。
最近は母校である西南学院大の学生寮の管理人を
夫婦でされていたようなのですが
コーヒー豆のオンライン販売も
継続されていたらしくHPも今月更新されていました。
http://www2.plala.or.jp/yoshidaya/
先にも書いたように亡くなった状況について
情報がほとんど無い状態だけに
今月HPを更新していながらの訃報は
色々憶測を呼びそうで嫌な感じです・・・。

吉田さんはTULIPとは完全決別しており
特に財津さんとは彼の著書に書かれた
吉田さんに関する記述をめぐり
コーヒー店のHPで猛反論なさってます。
http://www2.plala.or.jp/yoshidaya/nikei-teisei.htm
確かにTULIP時代リーダーである財津さんにとって
同級生で一番古くからのメンバーという甘えからか
吉田さんがネタ担当であるかのような扱いは
ちょっとどうなの?と思うところはありました。
それが吉田さん本人が望んでの事だったのかは
定かではありませんが
財津本に対するリアクションを読む限りでは
不本意だったのではないかという印象は受けます。

さて、改めてTULIPについて。
よく使われるのが和製ビートルズという表現。
自分は中学から彼らの曲は聴いており
高校の時はバンドでコピーもした事がありますが
実は彼らの曲にビートルズを感じたことは
一度もなかったりします(笑)曲のパクリは除いてw
楽曲もぶっちゃけ垢抜けない感じで
同時期に活動していたオフコースについて
財津さんが「自分たちより全然洗練された音」に
劣等感を持ったという趣旨の発言をしたのを
何かで読んだ覚えがあります。

そんなTULIPですが奇跡的なクオリティとも言える
アルバムが「TAKE OFF」
自分は財津<姫野派なのですが
姫野さんのVo.曲が多めという理由だけではなく
他のアルバムにある生活臭が少ない事もあり
TULIPで何か1枚と言われれば迷わずこれを選びます。
OPの短いタイトルトラックに続くのが

更にまさに姫野節って感じの

財津さんVo.の曲もこのアルバムに関しては
好きな曲が何曲もあります。
ただ、ビートルズと言われればこの曲とかは
確かにMartha My Dearと言えなくもないw

これはアルバム最後の曲ですが
後半はWINGSのPower Cutだなあ(笑)


因みに四人囃子の項で書いたMLの人気投票、
四人囃子が2位だった'74年度国内グループ部門と
Best Album部門の1位はグループがTULIP、
アルバムはこのTAKE OFFでした。

次点は吉田さん上田さんが抜ける前の
最後のアルバム「Someday Somewhere」
2枚組ですが佳曲が多いです。
中でもやはり姫野さんのこれは名曲。

リリースされた当時、自分は浪人生。
このアルバムを聴くと当時の事が思い出される程度に
ヘビーローテで聴いていました。
前作の「Upside Down」が残念な出来だっただけに
このアルバムで持ち返したと思ったら
吉田さん上田さんが脱退してしまい
それ以降のTULIPはまともに聴いておりません。
吉田さんはこの数年前から脱退の意向を
財津さんに伝えていたようですので
オリジナルメンバーでのラストアルバムとして
本気を出した?というのは穿った見方でしょうか。

最後になりますが
改めて吉田さんのご冥福をお祈りしたいと思います。
2024/02/20(火) 23:37 music PERMALINK COM(0)
今回はちょっと趣向を変えてコミックで。
作品の解説ではなく感想が主になります。

20120515.jpg
原作:藤井哲夫、作画:かわぐちかいじ。
2010年からモーニングで連載。

当時2巻まで出ていた単行本を
ツタヤでレンタルして読んだのですが
その時の印象は最悪でした。
2010年のBEATLESコピーバンドが
BEATLESがデビューする前年の1961年に
タイムスリップする話。
コピーバンドのバンド名はFAB4。
BEATLESが現役時代の愛称そのままですね。
John:レイ、Paul:マコト、George:ショウ、
Ringo:コンタ が各パートのメンバー。
マコトとショウの2人は同時に同じ場所へ
タイムスリップします。
(その後レイ、コンタも同時代で合流)
そこで紆余曲折はあるものの
2人は「抱きしめたい」をFAB4名義でリリース。
この時点で「ふざけんな」でした。
とりわけ マコトが目論んだ
自分たちがBEATLESの楽曲を発表する事で
それを聴いたBEATLESが刺激されて
自分が聴いたことのない新曲を
世に出してくれるかもしれない
という言い訳のウソ臭さがイヤで。

そんなわけで2巻まで読んで
連載時はそのまま放置していたのですが
スマホアプリのマガポケで無料連載を見つけ
タダならいいかーと読んでみる事に。
3巻以降もBEATLESが玩具にされているような
不快感は暫くありましたが
最終巻の10巻は上手くまとめたなーと。
ただ細かいところでは疑問点も色々あります。

当時はNEMSのレコード売場責任者でしかない
エプスタインが、あんな大舞台のコンベンションに
デビュー前のBEATLESをねじ込んで出演させる事が
果たして出来るものだろうか?とか。
エプスタインが運営にBEATLESの演奏を聴かせ
運営が魅了された、みたいな事は
Deccaのオーディション受けて
「今どきギターバンドは流行らない」と言われて
落ちるような当時の音楽シーン状況を考慮すると
ちょっと考えにくいです。

また、FAB4が絡んだ歴史上でも
BEATLESの公式発表曲は正史と同じく213曲。
でFAB4がリリースしたBEATLESの楽曲は12曲。
最後の記者会見でそれらがBEATLESの曲だと公表し
BEATLES当人たちに曲を返したと。
という事はBEATLESはその12曲も自分たちの曲として
正史のタイミングでリリースした?
でも少なくとも1度はFAB4で聴いた曲ですから
インスピレーション~作曲というプロセスで
問題が起きないわけないのではないでしょうか。
となるとあの12曲はクレジットをFAB4にして
カバー扱いでのリリースにする方がしっくりきますが
歴史上ではFAB4は忘れられた存在になっているわけで
そうなると天下のBEATLESの楽曲クレジットに
FAB4の名前が出るのもありえない。
そもそもあの時代に日本人のバンドが
イギリスでヒットしたという実績は
そうそう簡単に記憶から消えるとは思えないです。
せめて「抱きしめたい」1曲だけにしておいた方が
良かったのではないでしょうか。

他にも挙げだせばキリがないですが
先に書いたように最後のまとめ方は良かったです。
2010年、年老いたメンバーが
六本木のライブハウスに集まるところとか
年齢も自分に近いせいか(笑)グッときました。
すごい蛇足になりますがこの時のマコトが
前項でチラッと書いた「教えてGoo」で知り合った
Bさんに似ていて思わず笑っちゃいました。
実はこの項を書こうと思ったのも
それがキッカケだったりします^^

最後にGeorgeのこの曲を。
RingoもPVで出演してますが
左利きセイウチはPaulではないらしいですw
2024/01/07(日) 14:14 music PERMALINK COM(0)
前項で取り上げたTranquilityのCD帯に
「西海岸ロックとビートルズ直系の英国ポップのブレンド」
という謳い文句が書かれていましたが
メロディアス=ビートルズ系というのも
ちょっと短絡的な感が。
「ビートルズ直系」で一般的に思い浮かぶのは
デビューの経緯なども含め
まずはBad Fingerあたりでしょうか。
あるいはメンバーの詳細を伏せて
CapitolからデビューしたKLAATU。
当時ビートルズの覆面バンドと話題になりました。
このへんはBEATLESのDNAとして別の機会に。

で今回のStackridgeです。
前置きからの流れでも分かるように
BEATLESの遺伝子を感じさせるのですが
メロやフレーズが似ているようなレベルの
表層的な近似値ではなく
何より特筆されるのはセンスの良さ。
まさに「The英国」という音です。
今回この項を書くのにバイオなど参考にしようと
ネットで少し検索してみて初めて知ったのですが
プログレとして分類されているケースが多くて
ビックリしました。
自分の中では典型的英国ポップバンドだったので。
でもまあムーディブルースやBJHも
プログレになってるわけだしなあ(笑)

70年代に5枚アルバムをリリースして解散。
解散後、メンバーのJ.ウォーレンとA.デイヴィスは
Korgisを結成してそこそこヒットもしました。
その後再結成で活動再開したものの2015年に正式に解散。
この年日本にも来てライブやったらしいんですが
知らなかった・・・残念。


これは1stの1曲目。いやもう大好きです。
WINGSよりもBEATLESっぽい^^
因みにアルバムジャケがヒプノシスというのを
今回バイオ検索して初めて知りました。
ちょっと意外。

オリジナルアルバム、特に最初の3枚は
どれも好きなんですが
どれか1枚というと個人的には2ndでしょうか。
こちらはアルバムラストの曲。

あー、確かに後半とかメロトロンにフルート
・・・初期クリムゾンに被るとこあるかも。
テンポアップしてヴァイオリンが絡むところは
後期クリムゾンのDavid Crossというより
CARAVANのJ.Richardsonの方に近い感触。
ただフェードアウトが惜しいんですよね。

一般的に最高傑作と呼ばれているのが3rd。
なんとGeorge Martinがプロデュースしてます。

Paulっぽいベースランニングにコーラス、
メロはPaulよりちょいJohn寄り?
てか無理やりBEATLESを持ち出さなくてもいいかw
でもこういう曲(↓)を聴くとどうしてもPaulが浮かびますね。


おまけで。
再結成後のアルバムは聴いてなかったんですが
今回の検索でこんなタイトルの曲を見つけました。
Something About The Beatles
前述のKorgis(こちらも再結成時)でも
同曲をリリースしており
wikiによると彼らがJohnの影響を正式に認めた曲だとか。
KorgisのPVがいかにもなのでここではそちらのver.を。

JohnがBEATLES時代に
「自分たちの音楽なんてパクリだらけだ」
的な発言をしたらしいですが、あれは
「君たちのオリジナル曲は素晴らしい!」と言われるのに辟易して
「オレ達だって全てを無から生み出したわけじゃないよ」
という意図から自嘲的に「パクリ」と言ったのではないかと。
(過去の自分の「教えてGoo」回答より引用)
このStackridgeも同様で
やたらBEATLESからの影響を指摘されるので
はいはい分かりましたよ的な意味合いを感じます。
このへんも英国人って感じだなあ(笑)
2024/01/03(水) 13:13 music PERMALINK COM(0)
6月から月1ペースでなんとか続けてきましたが
11月サボってしまいました。
だからと言ってあくまで自己満足のための
音楽ブログですし
待ってる人がいるわけでもないので
これからも気の向くままに(笑)

で、今回のTranquility。
昔、Britishのフォークロックで
何か良さげなものが無いか探していて
MARQUEEの「ブリティッシュロック集成」に
載っていたバンドです。
後日Caravanに加入するJohn G Perryも
一時期在籍していたとか。
当時はサブスク配信なども無く
YouTubeで検索して聴いてみました。
1972年リリースの1stアルバムより
1曲目Try Again。これは名曲。


ただ2曲目以降は今一つな印象で
どこが自分にダメだったのか考えてみましたが
・CSN風コーラス
・無理のある曲展開(一部)
・早いテンポの曲がバタバタしてる(2ndでより顕著)
ってあたりが原因だったようです。
自分、音楽理論とかはさっぱりド素人なので
コーラスの和音を分析なんて出来ませんが
この高音コーラスのつけ方はちょっと苦手。
他にも

この曲とか序盤の叙情性はいいんですけど
中盤からフツーのミドルテンポポップになり
カントリーロック調ギターで終わっちゃいます。
長い曲ならまだしも3分半しかないのだから
曲調序盤のままでええやんとか思っちゃいました。
隠れた名盤とか言われているようですが
「隠れた」には隠れるだけの理由があるかなー
って感じです。
あ、でも重ねて言いますがTry Againは名曲^^
2023/12/13(水) 21:39 music PERMALINK COM(0)
同名でUKのバンドもいますが
こちらはUSのTHE SMOKE。
活動時期も'60年代後半で被っていて
いささか紛らわしいです。
35年ほど前にたまたまレコードを入手、
その時は全く知らないバンドだったので
ほぼジャケ買いという感じでした。
イラストがサイケ時代のBEATLES風。
当たればラッキーくらいの気持でしたが
これが大当たり。

キャッチーな1曲目でアルバムは幕を開けます

マイナーメロのソフトサイケ!

BEATLESとは違うけどこれはこれで良い
・・・と思っていたら3曲目が
Lucy in the Sky~っぽい(笑)

ペパーと同じくA面3曲目というのが確信犯?

他にもアルバム全編佳曲揃い

マイナーメロ好きにはたまりません。

'68年にリリースされたこのTHE SMOKE、
実はバンドというよりMichael Lloydの
ソロプロジェクトというのが実態。
楽器もほぼ自分1人で演ったとか。
Michael Lloydはミュージシャンというより
プロデューサーとして知られている人で
70年代はダニー・オズモンドや
レイフ・ギャレット、デビー・ブーンなど
主にアイドル系をプロデュース。
80年代では映画Dirty Dancingのサントラなどを
手掛けていたようです。
あとピンクレディーのUSデビューや
Go-Go'sのベリンダの1stソロもこの人。

SMOKEの前年にはOCTOBER COUNTRYというバンドを
プロデュース。
てかアルバム全曲Lloydの曲なので
こちらも彼のソロプロジェクトに
OCTOBER COUNTRYを起用したという感じです。
このアルバムとSMOKE両方に収録されているのが
バンド名そのままのタイトル曲。
OCTOBER COUNTRY版もVo.以外はほぼ一緒なので
やはりここでは耳に馴染みのあるSMOKE版を。

因みにSMOKEの1曲目Cowboys and Indiansも
OCTOBER COUNTRYのアルバムに収録されてますw

OCTOBER COUNTRYはサイケというより
フォークという趣きが強いですが
曲がLloydなのでやはり気持ちのいい音です。

曲の終わりのオケがどこか歌謡曲っぽいですね^^
2023/10/22(日) 13:44 music PERMALINK COM(0)
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